カーニバル/山犬切
 
もやを上に載せた斉藤さんの細長い白い首がしゅるるるると天へ伸びていき僕は気を失ってしまった

自部屋のデジタル時計は8/31という日付を表示している 手つかずの夏休みの課題が机の上に山積していてちっともさっぱりとした感じがない ひきずっている 煙草を吸い、外に出ると夏の終わりの冷たい小雨が降っていて僕は思った どうして僕の心はいつもほとんど空のシャンプーのボトルみたいなのだろう? どうして心はいつもかゆいのだろう?と
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