アイソニアの騎士とエランドル(十四)/
朧月夜
それ以前は平和な世の中だったと、
聞いている。お前たち魔導士(ウィザム)は、世界に争いを作り出した。
この世界の悪の元凶だ。そして、お前が親玉なのであろう?」
「なら、なぜわたしが生きている? 悪とは淘汰されるものだ。
わたしが真に悪なる存在であれば、とうの昔に死んでいたことだろう。しかし、
わたしは生きているのだ。世界を自然へと導くために」蒼ざめた表情でエランドルが言う。
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