詩の日めくり 二〇二二年三月一日─三十一日/田中宏輔
ある。
二〇二二年三月二十日 「夢」
夢を見た。道は凍っていて、前にした男の死体を滑らせて運んでいた。むかし住んでた祇園の家に運ぼうとしていた。夜明けから早朝だったが、途中で工事現場の男たちに道を訊いたり、道路で焼肉をしている若者たちに焼肉を分けてもらったりした。帰りつくまえに目が覚めた。
二〇二二年三月二十一日 「出眠時幻覚」
出眠時幻覚を見た。むかし塾で教えていた生徒たちが部屋になだれ込んできたのだ。これは幻覚だと思って、目を思いきり開いたら、消えた。
二〇二二年三月二十二日 「古書値」
『90年代SF傑作選』が、いま、Amazo
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