夜の湖畔で/
 
夜の澄んだ空気にあてられ

街を歩いて湖畔に向かった

ざわめく気持ちに呑まれながら

歩みはただ疾さを増して


静寂の水面が鏡となる

自分の姿をそこに映して

湖島の闇に焦がれてしまう

その影の暗さに安らいでしまう


ふとそこに光を見いだす

見上げると双子座が微笑っている

血を流す意味を問いかけても

優しく手を振り続けるだけ


星がまた一つ孤を描いた

夜行性の魚が跳ねている

沈んでいっては浮かび上がる

記憶を糧にまた歩くのだろう

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