水の影/番田 
 

いつも川辺の釣り人の集まるポイントを眺めに行くのだが、まだ釣れているところを見たことはなかった。それはおろか春と秋というベストシーズンで、このあたりでは一度たりともバスが釣れているところを目撃していない。目にするのは高そうなロッドを持っているアングラーの姿ばかり。しかし、昔よりは個体数は減ってしまったと聞くがここまでのものとはと思うのだ。アシが、ゴミとともに取り払われたという原因もあるのかもしれなかった。見かける姿はコイばかり。水質や環境は良くなったのかもしれないが、ある特定の釣り人にとっては厳しい環境ができてしまっている。思えば、多摩川のシーバスも厳しかったものだ。魚はおろか釣り人自体が激減
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