灌漑の暮れ方/あらい
 
他愛のない見切り発車のなだらかではない
閉ざされた苑への口は穴ぼこだらけで吠え狂う
荒々しい岩肌の位置を保てないから真っ直ぐで
ざっくりとした網目のくぐもる残照の少ない方角へと
向こうに回して。頭でっかちな釘の先が見えない

未知数の斃死の結果に 草木も靡いている
プラスに傾いた真鍮の鍵が酷いはずみで
割れ目に沿って 隠されている 裏地は右往左往し

むちゃくちゃだよ
少しの星と影を 浸し
別れの コトバを
湖を干上がらせるまでに
ふつふつと否に焚べている
――何くれ
その寸胴には
ゴマシオ/ザラメアメ/ヌカミソ
+マーマレード≒獣脂
霜が降りる頃あの世の

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