莫大なメニュー/ホロウ・シカエルボク
 

奇形の、巨大な水晶の中で、自分同士の殺戮劇を見てる夜、それぞれの雄叫びと断末魔は奇妙なほどに歪んでいて、けれど要因がどこにあるのかということは理解していた、だから地縛霊のように部屋の隅に沈殿していたんだ、夜の埃とともに…夜は忘れられた野性の時間、存在を疑うほどの月光の中で、深い傷口からまた血が溢れる、この世にある、あらゆる刀の類はすべて両刃の剣さ、それはおそらく責任のようなものさ、誰かを殺そうとするときは自分が死ぬ覚悟だってしておくものだ、暗がりの光る眼、どんな場所でも構わないじゃないか、それが生きていく力になるのなら、たとえどんなに汚れた我が身でも―無菌室でしか生きられないやつら、それはテリ
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