女學生日記 三十二/TAT
 
ノ|トは腰掛の上にほつてありました
そしてお晝休がすんでも何とも云つてらつしやいませんでした
私は大へんいやでした
西組のお友達に聞いても「何も知らない」とおつしやいますので私は勇気を出して(大ていわかつてゐたので)聞いたらその方と解りました
今まで何辺すれちがつたのかわからないのにだまつてみえた人 私は本當にいやでした
誰も居ない時に外の組の教室に入つてことわらないで人の机を開けノ|トを出して見てそして知らぬ顔であやまりもしない其の人の態度に私は本當におこりました
口惜しくてならなかつた
泣く位だつた

※人の振り見て我が振り直せ



九月十七日 日曜
天氣 雨
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