ランド・オブ・ザ・デッド(黄泉の国)/ホロウ・シカエルボク
したら時間すら存在していないのかもしれないと感じるその部屋は、ほどなくどうしようもない恐怖を心中に連れてきた、それはやがて津波のようになって心魂を脅かした、駄目だ、飲まれる、危ない…俺は目覚めようとした、その時初めて夢を見ているのだという気がした、けれどそれはただの夢なんかじゃ決してなかった、必死でその世界を拒否し続けていると、やがてがくんという衝撃があり、俺は跳ね起き―ようとしたが出来なかった、身体がどこかに固定されているみたいだった、そしてそれは移動し続けていた、口には酸素マスクのようなものが装着されていた、腕に繋がっているのか、点滴のパックとチューブのようなものが視界に入った、先生、目を覚ま
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