HB/
やまうちあつし
ミューズとミミズが離れた後に
歌はまだ残されているだろうか
似て非なるものだったのだ
というより
非なるも似たものだったのだ
それゆえに光があった
高い塔に登り
場合によっては空を飛び
息をひそめて地に潜り
どちらがどちらか
わからない有様
(ヤマサチモオノガサチサチ
ウミサチモオノガサチサチ)
あるべきものがあるべき場所に
そこでまた詩は必要か
右手が問う
少し薄めの鉛筆は
他愛ない言葉を綴る
そしてまた
眠りに落ちる
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