誤 植/あらい
れたビスクドール、これ
は平凡な空気も・油も・地図も・骨も『ありふれて』見当たらないのに。
ボクが
ふらついただけの夜気が まわりを 包みこむ その(ゆびさされたあた
りの)鎖を手繰り寄せる
ボクは
錆びついた繋がりは煩わしいくせに 引き出しからラベルに書かれた本文
を焼き増しして、確かめる。そのために 無愛想に頷いたくせに 原っぱ
におけるハンカチとはなにか 未来と 知っているのだろうと。
藍と愛は席を立ち
横を向き
四季折々の挿絵を永遠と持つ
いくらかうんざりするふしだらさに流され続けて
街はごろごろしている 残影のかぎりに聞き誤る
ボクの遺言状を開封する、たったそれだけのコピー・アンド・ペースト
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