裳の形地/あらい
 
人は振り返らなかった
わたしのかわりに(のびてしまうのでした)
結局水槽の機械化は間に合わなかった
ならばせたこどもは(くぐりぬけるといった)
あれが自由なのか いちばんにかたまり、

とめ、よる――はねる。

無街燈に照らせ 
ひたむきに 
いっぱいいっぱい

真珠は、石ころは。万年、つるべに噴き上がる
「あれは 鳩ではありませんでしたよ」
じめついた冷笑の。白玉の汗を吸わせる 項などして

戻る   Point(1)