裳の形地/あらい
 
玉虫色のイトクズが不揃いな 唇を噛みしめました
底しれぬ力、ガラス細工の 破れ戸の、母親みたいな
遥かに。ぶすりとした氷の前例を くるりと徹して
誰の目にも止まらない、無垢に生死を縫い付けられる

あなたの 痣も
きみの 熱も
上の空に 
ひた隠して湧き上がる

おなじように 草の上でダイヤモンドは輝いていた
ただ静かに眠ったのかもしれない
トワイライトこそ 肩を寄せ合うように傾いている
雰囲気に飲まれただけなのだろう

それから面が平たい大地を踏む 音楽堂の ものかたち
涎が垂れている 箸から端の 誰も彼もが考えつく
――くれないの、橋

一度たりとて友人は
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