カタルシス/あらい
 
今し方までボクとおなじぐらいの松林の、
ついたての破れ目がそこいらから
背に射して、
唇を添えて、
通じるオルゴールのようにまわっていたよ。
熱したそこをものにして

>向こうは 鳴る<

不可思議にも意識の割愛は、似合っている、
天鵞絨の本を綴じて。対等な親友の花の中を
辿ってここに戻ってきた、あぶく銭/盆の松。

そこに舌を這わせるは微温い水に、浮いた和金の一匹が
 ほぉとかたどる
      /両面折り紙の、彈けるような淡白の、
いっぱい詰まったカレイドスコープの一片、
         (道ならぬと文字通りのろけ、)
書き付けてある定刻にぼぉんと、よろめ
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