予感/あらい
 
御とヲさまは弾き出された『酸漿』なのかもしれません
三日三晩思い込まれる、剥脱、「まだ見えません」
半熟卵の木漏れ日に沈みゆく列車を双方から塞ぐ、
乳状の不死鳥は たなびくは朱漆で 丸い影とあり
九分九厘。金の瞳が吹き消そうとする、手探りで おつもりで
何度覗き込んでもこの都が、関係する心臓が、とくとくと
わけなく語りはじめる、そのさきに、迷うものは花と咲かれる
底抜けに、へばりつく、わたしくたち、採光は塞がれてでも
口癖は安定している、副作用に現れるばかりであると
硬文学に彩る特約は、着衣と洋楽を無力感に浸した泡沫にあり
檸檬だけ、でっぷりと 浮かび上がる、泥酔した末の

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