夏の座敷牢/あらい
ハハは真夜中になると
冬のある、電気ポットに まだ幼い鶯の、
恋を
香ばしい、縁 で。
のんでは。
首と傾げて
チチ、と ないた
父、とは
汚れた手を添えると また仄かにぶり返した 望みなら。
また、急な梅雨の戻り
曇天の明るいこと、
あか
るい
ごと。
それで今日は空っぽ、っていう伏線を たてて いて。
虚礼する 理性が、氷のように溶けて いく、あすは
あらわれる
asとさらわれる
この夏の 一重のネタバレ 無駄な先入観
いっとうどうでもよく
はじまりもねえ塵屑は、閉鎖的な朝の光に
《よくはえる》
ずるずると、やわらぎはえる、姫女苑
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