七夕/soft_machine
 
ささやく 残照の海
なれた 忘却の罪
水は 空と結ばれ
夏の 夜をことほぐ

うたうべき歌を秘め
ひとり影だけを踏み
あの人を想う

気化した銀が まるく冷え
やがてひろがる 天の川


たれが牛を牽いたか
あおいすすきを踏み分け
たれが機を織ったか
のびる布目を遥かに凝らし
うつすからだを心で愛したか

乾いた紙がおどるほのおの中で
おとなになりそこねた子が
はだかで石を積んでいる


神のわたり羽根をひきぬき
肩にぬいつけ
しずかにひろがる
浄闇をおして
いつかは越えたいと願った


西のうみに 海員ひとり
一羽の?と くらしてた
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