詩の日めくり 二〇二〇年十月一日─三十一日/田中宏輔
くらいしか知らない。
14作目は、R・プレットナーの「てっぺんの男」途中まで飛行機で山に登った男がてっぺんに着くと、山の聖者がすでにきていて「ここまで歩いてきたのですか?」と言われる話。ぼくの目から見て、SFではなかったし、さほどおもしろいわけでもなかった。
15作目は、ジョーゼフ・ホワイトヒルの「家の中」はじめて読んだときには、びっくりさせられた物語だった。ただ夫婦の日常生活を描いただけのものなのだが、妻を「別もの」として表現してあるため、何者かわからずサスペンスフルな作品となったのである。さいごに、妻の一言で物語の仕掛けがわかる。
さいごの16作目は、レイ・ブラッドベリ
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