火蜥蜴/
凪目
実験をしている
足掻くのはやめた
足掻きはこの身の一部となった
ぼくは混沌とともにある
火を舐める
そうなるんだ
神経が虚空深く接続されて
色が混ざる
こうなるのか
透明な手で皮膚を貫いて
指が背骨をなぞる
次は心臓
その次の次は
おもちゃ箱が無尽蔵に
溢れ返って散らかる
気をつけて
中には
とらばさみが入ってる
ろうそくの炎が揺れている
偽物の光が網膜を切り刻む
ぼくは偽者と踊る
炎が揺れる
炎が揺れる
炎が揺れる
風が吹いて消えた
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