こんな自分にしちゃって過去の自分に謝りたい、オアシスを聴きながら老いの心境/ゼッケン
 
ることです

あまり弾まなかった休憩の会話の終わりにおれは
そういえば、子供を作る気ないの? と年の若い同僚に尋ねた
同僚は傷ついた表情を浮かべた、次に微笑んでおれを憐れんだ
傷ついた軽蔑はおれをかばおうとしていた、完璧な優しさだった、
かつてはおれも世間に見せた優しさだった

しかし、

おれはたじろいで無言だった
なにげのない迂闊さを悔やんでいた
罠にかかった気分だった
群れの本能だ、捕食者に襲われた群れは衰えた個体を取り残して生贄にする
時代が群れであること
社会が身体であること
剥落する細胞はかつて自分が構成していた肉体の意志をどうやって知っていたのか

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