背中/
宣井龍人
其処程には
私の死体がいるはずだ
同時に生まれてる
其処程は
空より広く海より深い
死体は時間の階段を昇る
其処程とは
もう横町を曲がったあたり
私と抱き合った瞬間
彼は灯りと嗚咽に晒される
やがて私ではないのに
焼かれてしまう
どうだい
呆れて愉快じゃないか
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