明日消えていく空のことを/ホロウ・シカエルボク
 
明日消えていく空のことを
僕は果たして君に歌えるだろうか
明日消えていく風のことを
明日消えていく雲のことを

どこか遠くの
台風のせいだろうか
たえず眠気がやって来る
停滞の自室で
信じられるものも特になく
保証される約束も特になく

僕たちは暮らしのためだけに
生きる愚かものにすぎなかったのか
僕が抱えているものは
砂粒ほどにも重要ではないのか
時折は僕の命さえも
その秤の上で邪険に扱われるのか

きっと寝ぼけているだけなのさ
このまま悪夢でも見て
朝までに何度も目が覚めるのさ
そんな夜ってあるものだ
無遠慮に寄ってくるおぞましい虫のような


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