みずのいろ/あらい
不透明な昼下がりの中心で火炙りだ。
それは、歯痒さゆえ剃り落とした大雨の日、寝室の川の水。
満月の傾き、
制御不能のグランドピアノが液状化したもの、
濡羽色の髪が慣れ親しむ横顔が
、粗い
、別れと告げる少女の瞳に似た。花が咲いたような彩色と
激安の波音に模範解答を得た 消毒液
巻き戻したテープレコーダーから、
雲が涌く、
あたりかぐわし。
目覚め出す自我の清々しい目的地を、切符に、出鱈目にも
ただひとすじを持て余す気恥ずかしさを。
山の影に、
草
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