仕事着の男。/あらい
 
夜の杜の有る一段の
頼りげないあたり痼がある。
私恨だろうとしらをきる。
スーパースターの極秘に
どさくさ銀貨を投げる、
遠隔操作上の部屋と考える膨らみ、
そう合っていると冷静なくちぶり。
金平糖を孕む蛇と引き出物の蘭を
なれなれしく一等星に見る、
無気力だ。
そうだけれども。
スクランブル交差点の夕顔と、
群れるとどうした。
だれか失くした小節の一部が透き通り
八重咲いている、
なんのこともない、
そら急ぐことか。
場当たり的だ。
無言に見る袋小路は寒々しい
カラーと、葉がざわめく。
自然、
きつく睨まれる。
上り坂であろう、
ああ、
理性的囁き声
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