老師の話/zenyama太郎
「私の寺は、中国山地の山中にあり寺のまわりを熊がうろうろするような所にあります。ダムができるときに、住民がたくさんいなくなりました。私の小学校の同級生は十名足らずでした。ところが統合されたスクールバスで通う中学校は全校生徒千名ぐらいの大きな学校でした。人に酔うということを初めて経験しました。大人数の学校になかなか慣れなくて図書館をよく利用していました。そこに一つ年上の先輩もよく来ていました。目付きの鋭い怖そうな先輩で他の子たちは、大分怖がっていましたが、私は不思議と怖いという印象はありませんでした。そのうちに向こうから話しかけてくるようになりました。そしてだんだん見かけによらず親切な人だなあ!話が
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