とめどなく。厳しさに欠ける/あらい
けられた塩分を まぶたの裏側に
押し当て 焼き上がるまで、少し、散歩でもするかな
乱切りにされた表情が 夕暮れにしわを寄せ
うまく言葉に出せないまま 水のそこに焚べる
労るように漂う 無意味な和金の群れが
心なしか明かりを 素振りを介添する
夜光虫がただただ青白く漂う
時だけがごっそりと 私に優しく 正しく 見せつける
あゝ 呼んでいるのか
白い息が吹雪に変わる。
花のような渦を巻き 唇から脱色したような 光が砂に戻る、
新紙ように薄く儚く燃える夢が 粉を叩いたような鴉の姿を
眩しげに映し出す。たおやかな湯気がぼおと残る、
丘の上の
白亜の空が
散り積もるだけの 夜の底が。
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