房/あらい
急激に色褪せていく 黒曜石を、投げ反す 醜悪な鵺が閃き、過ぎる全容は静かなバラックの奥に。
雷雲に、塊。砂糖が卵上の熱を生む。明かりを近づける印影で 地下室に閉じ込めた覚悟とお喚び。
めらめらと天井を舐める焔が年輪を戀えて濃密な煙となる、薄蒼い天鵞絨の空は、
こんなにも夕暮れに近いというのに。渦毛が絡みつく。馴染み 均しい彼岸の場所で、
煮え湯を嚥まされる 頭上の群衆の、崇拝を晒すような濃密な味がある、後ろから。
まるで襤褸屑だ。斬りつけ抱き絞めて殺す。悲恋に泣いてくれ。
匂いが入り混じり絡み合う発言に火を点けて、
揺り戻した小さな罰則はいま燃え尽きるとしよう。
空洞が
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