回転木馬/あらい
ストライプすりガラスの少しの天窓は 夢や希望を乗せた 透明な女の子。無条件に愛して
焼け付くような雪解けは塩害もちぎれちぎれの細工が見晴らす。車窓から始まる低温火傷
ただれた味を占め面をかぶる夜の砂漠、神秘的な微笑。海底に沈むような安息を望んでいる
水はけのよくない淵に約束の小指をちぎり、ガレージに集まる校則を解いた
世界はまだ空想主義、誰もかも落花狼藉 埋めている土の中 蛹でしか
やはり汽笛が鳴り「さようなら」が言えません
極稀に匣の骸の眼孔は、悟られないよう水底より高く空を覗き込んだもの。
周りにあるあれら岩礁には珍しい豚の塊だろう。だれか、落とした絵本を真似ているのしょう。
君の、
眦を通り微かな夕暮れの海岸を感光すると。
もう、すぐ手が届きそうなほど近づいてしまった、元素はひとではありえないから。
酔狂な水鏡に割いて破れた退香届をつつくのだな。薄ら浅い砲弾はゆめのあとなのです。
それら揺籃から明日が生まれては消えていくと ひっくり返したような
お花畑のわたしが、乗り遅れた心臓に呼応し灰になりそうだから
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