詩の日めくり 二〇一九年五月一日─三十一日/田中宏輔
近所に住んでいた同級生の友だちのことが好きだった。足が短くて、三頭身くらいしかないような感じで、小学校の3年生でもがっしりしていたと記憶している。もう名前も顔も覚えていないけれど、ぼくの記憶では逆光で、ウルトラマンのように股をひろげて立っていた記憶がある。ただそれだけだけど。小学生のとき、ぼくは、身体が小さくて、身体の大きい級友に惹かれた。いちばん好きだったその友だちは、三頭身で、足がめっちゃ短かったけれど、逞しい感じだった。いま、若い男の子たちがパンツずり落として歩いてるけど、彼は、なかみがそんな感じだった。いま、どうしてるだろう。
二〇一九年五月二十七日 「初体験」
初体
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