ボロボロの壁/ホロウ・シカエルボク
 
特にこれといって上手く続けられる仕事もなく、思い出したように働いては数日後には辞めている俺たちにとって、のんびりとしけこめるモーテルなんかあるわけもなく、だから俺たちはいつでもなんとかガソリン代だけを稼いでは、街から少し走った山の中腹にある、十年前に営業を取りやめたコテージの一部屋に忍び込んではヤリ溜めをした。疲れたり飽きたりして勃たなくなっても無理矢理二回は追加した、あとは裸のまま壁にもたれ、ラジカセで音楽を聴きながら毛布にくるまって煙草を吸い、酒を飲み、寝たり起きたりしながら朝までを過ごすのだ。それが俺たちの―デートと言えばデートみたいなものだった。俺たちは同じ学校の同じクラスで、腐れ縁から始
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