湖畔/ひねもす/西/AB(なかほど)
 
 
ふいに淋しく/なんて口にしながら/随分と
正体も無くして/やがて眠りにつく

ひとの子の様で/子猫の様で/寝息とその顔は
野に咲く花が/白い野の花が揺れていた畔と
蝋燭の記憶/人間の記憶

雲かかる/もうじき降りだす/傘はささずに
駆ける足下の野の花も/瑠璃色になる

ふいにさみしく
 なんてくちにしながら
  ずいぶんと
   しょうたいもなくして
    やがてねむりにつく

ひとのこのようで
 こねこのようで
  ねいきとそのかおは
   のにさくはなが
    しろいののはながゆれていたあぜと
     ろうそくのきおく
      にんげ
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