自由律俳句 2022.02.05(土)/田中恭平
 

炬燵でゆたりゆたりしてアイスコーヒー

汲めども汲めども 詩心はみずうみの如し

煙草の数をかぞえて(溜息)卓のうえに置いた

屈伸をしてけさの体の点検をする

おなかがグウ、と鳴ったので食パンを焼く

駄句書くことも成すこと生活のくりかえし

花、もなく冬の生活はつづく

冬に飽きて梅の花眺めたいとのぞむ

嘘は書かないと決めたときから頭のねじは締まった

素麺のように心細い一行詩

きょうは掃除しようかと考えトースト齧る

雲に雲 のぞめないものをのぞむ

たのしい事は希少、と言葉で遊びはじめた

土曜日の陽がさして援護されていた

八時になりそう本を本棚へもどし着替える

妻が起きてきてさびしさが無くなった

けさも日常に回収されて 陽のかおり

 
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