何のために/
宣井龍人
何回
風や雨に身も心も
晒され削られただろう
何回
壁や木に火花散らし
気絶し殴られただろう
何回
靴や石にギリギリ
踏み潰され続けただろう
無限ではない
数えられない
覚えられない
だけだ
僕は間もなく粉々になる
刻まれた文字は永久に旅立つ
新しい命
誰にも読ませなかった詩
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