Under/あらい
 
ぼくは空砲のひとつと手を繋ぎ、すこしたびに出てみます
先ず一歩の眼前には砂漠が広がり 乾きを満たそうと雪がはいいろに輝き
肩に描けられた鞄には小ぶりな花を沢山ふくませては

あたたかい頬は時折悪態をつくかまいたちの餌食になりました

きみはスキップを繰り返しながら、しろい息をして
そういえば重いはずのからだが、浮いていたことについて 
西通りの角を曲がる頃には おしゃべりをやめたようでした。

先程から警報が野を駆け回り 唸りながら、
威嚇するようになりましたと、広告塔から繰り返される。
その季節程よい大きさの銀のケモノが先導するように 
轍を選別していましたが、

それを鵜呑みにして、ただようあんうんが、流れになるまで、
ただ見守るよう かげにあり ひなたにゆき、きらきらひかるだけの
めざわりな君の 知らない僕を、ぼくの、しらないきみを導いていく

まごついたときめきと、すべて容疑者たちの
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