古鍵と闔/あらい
 
藥指にできたあかぎれが肥大して、
早漏にも分裂し誕生する。柘榴の發芽のようす

みんなかわいそうで痛々しい私という?念、
臍帶から外れた出がらしは息もできない

譱く曇って床に散らばる翆の斷末魔を聞かせて
暗がりの森でまた會いましょう

樂園への旅路を子守唄のひとつと送り出し
?金の天秤にのせる、あなたは正しかった

片?根はカラだが何故か展翅の痕、
カーテンコールの先にパラフィン帋を被せて置いて

畧式の聾唖に?借りする?り香が、
微動だにしない。物忘れに暖流を、かき混ぜる

陽の方に花を春夏穐冬を見出し
いちめんに張り付け徃復を抑えた封蝋に

滿ち缺けの月を
輝かせている瞳と

そっと泣いた 紫陽花の枯れ模樣。

暖かい懷に淺?を徒波を感じ取る。
退屈な知識を消化する中傷に滿ちた蠢動に、

いましばらく、のっぺりとメルクマールを
戻る   Point(0)