生臭い初夢/まいこプラズマ
 
白い
大理石のフロアタイルを
敷き詰めたキッチンに

見たことも無い
巨大なサンマの開きが

横たわっている

旬は過ぎているけど
気にしないで

夢だから

頭だけでも軽自動車ほどの大きさで
尾鰭はキッチンに収まらず
隣のリビングを横切り
出窓に飾られた
花瓶や
デジタルフォトフレームを薙ぎ倒し
窓を突きやぶっている

軽自動車が入るキッチンが有る家って
どんな豪邸なんだろう
って
気にしないで

夢だから

それより
私は使命感に取り憑かれていた

このままでは両面焼きグリルに
入らないから

「何とかしなくちゃ。」と

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