一睡一画/あらい
 
手垢にまみれた本懐に
難字から顔料を四拍子
ごった返して下準備する
煙雨に打たれている
乗捨てられた群衆は過去の遺物

私は淵に根を下ろした

道徳に夜曲を 遊技にも合わない終点に、
魂と詠んだ喜びと悲しみが、絶唱を授けただけの、ものだ

夏は沈香的にヌメりを眩していた
嗚呼、落ち度のない汲取口から語り継がれる

仮のカタチ

この山裾に降り注ぐ先入観を、
跡に続く獣道は日常の誤りを、
恐ろしい光景を、撫でまわす大義がある。

いい加減な説明で抱きつく暁光を邪魔している、
置き忘れた魂は儲けにもならない、
あやかしにもなりたたない

まぼろしに堕ちた
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