ひとり/soft_machine
 
よろこんだり かなしんだり
する心を うまく持ちはこべなくて
まがり角ごと 転びそう
ふさぎ切れない 穴からのがれ

小枝のひとつ ゆびさきに
ふれるたび はなせない
夜がきた またくるいない夜が

とどくものなら なんでもよかった
風のうしろの 渦にうまれ
まわっていれたら まんぞくできた
星になれたら 玉子になれたら

ひとのよわさや 痛がりかたから
離れられたら 赦されるなら
いのりを食べる 黒い犬がくるなら
さいごの鎖は それでちぎれて

ふりかえらない 思い出ぐすりは
もういらない 別れもいらない
ひとりいくだけ どこまでもひとり


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