概念とはグラデーション的な実在ではないのか?/朧月夜
 
ん低下するからです。
 もう少し文系的な物の見方をすると、例えば「挨拶」というものの概念について考えることが出来ます。「挨拶の言葉」というテーマを与えられた時、ほとんどの人は「こんにちは」や「ハロー」といった言葉を思い浮かべるでしょう。聾唖の人であれば、手話による挨拶をまず最初にイメージするかもしれません。これに対して、「日本人の挨拶」や「職場内での挨拶」といった場合には、フォーマットとしてのそれらの概念はよりあいまいなものになります。日本人であれば、「こんにちは」や「おはようございます」などの挨拶はすぐに頭に浮かびますが、「ハロー」や「よう」といった言葉は、特定の関係を持った人たちの間でしか使
[次のページ]
戻る   Point(3)