概念とはグラデーション的な実在ではないのか?/朧月夜
子など)で埋まっていて、空っぽであるはずの空間から物質やエネルギーを作り出す、という事実があります。これは、東洋思想における伝統的な考え方にも通じるものでしょう。そこでは、やはり有と無が一体となっているわけです。
こうした科学的な事実を、わたしたちはどのように受け止めれば良いのでしょうか。例えばの話になりますが、物理学における真空というものを一種の「混沌」であるとする捉え方も出来ると思います。
わたしたちの宇宙は必然的に無から生じなければいけないわけですが、その無から有が生じる過程というのはどのように行われたものなのでしょう。物理学的な一つの解釈としては、無からのビッグバンによってこの宇宙
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)