粉状少女と、逃げる自販機/ツチヤタカユキ
カゴジラ。
これまでの、全部の記憶を消された手塚治虫が、再び描いた鉄腕アトムには、もの凄くリアルなペニスが付いてる。
粉状の恋人が、強風で世界各国に散らばったから、今から集める旅に出る。
砂漠で唯一の、逃げる自販機。それを追う喉が渇いた私。
トムとジェリーのような永遠の追いかけっこ。
「絶叫フロアーで、お昼寝なんて無謀だな」
涙腺に、ストロー刺して涙吸われた、号泣のカツアゲ。
空中都市から降って来る自殺者。
受け止めるために、地上の全てを、トランポリンに変える。
モニタールームの全ての画面が、
君の寝顔で、いっぱいになる。
両足が言う事を聞かずに、勝手に連れて来られた濁点の左下。
それ以来、私の立てる音には全て、濁音が被さっている。
戻る 編 削 Point(2)