詩の日めくり 二〇一八年八月一日─三十一日/田中宏輔
である。国際色は豊かだが、なんだか下品に感じた。京都は静かな方が似合っているような気がするのだった。ぼくの偏見かな〜。どうだろ。
きょうから寝るまえの読書は、デュ・モーリアの短篇集『鳥』である。創元推理文庫の評判のよい短篇集なので、ひじょうに楽しみ。
ジャンプ台から本のなかに跳び込む。行と行のあいだを泳ぐ。ページの端に行き着くとターンして、つぎの行間に身をひるがえさせる。そうして、ページのなかをスイスイと泳ぎ渡って行く。なにが書かれているのかは、水が教えてくれる。言葉を浮かべているページのなかの水だ。水がほんとうは言葉なのだ。
二〇一八年八月二十一日 「デュ・モーリア」
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