雲の切れ間から愛を掬ぶ/かんな
 
遮るもののない青空に憧れ
背中に砂のあたたかさを感じて
自由を願った幼さは
いて良い場所が欲しかっただけなんだと
膝を抱えて震えながら泣いた

夜の暗闇を望んで
ディスプレイの光の中で生きた
私だけ救われてはいけないなんて
母を助けてほしいの
誤変換なんだと
キーボードを叩いて
詩を書きながら気づくんだ

家から逃げ出しても
過去からは逃げ切れなくて
血が滲むように
私が私を傷つけ続けた日々の痛みが
あの日の七夕の短冊に
揺れたままで
夢は叶わないでいたから

走って走って走って
走ることが世界を変えるんだ
なんて祈っても結局
走れなくなった私が見
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