別離/soft_machine
 
ひとりに馴れたかなしみが
探してしまう、指さきの記憶
だれも来ないこと分かっているのに
探してしまう、川のむこうに

愛すべき人がいて
果たさなければならない約束もある
それなのにどうしてこんなにも苦しい
部屋をつつむ電気音は

秋と冬を混ぜあわせ
きみはもういないのだと知らせる
時おり車のライトにひかる雨が

きみはもう、いないのだと知らせる
受け容れられなくてもくる明日
このかたちのない別離


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