月蝕/あらい
 
育て上げられたダイヤグラムと、降り注ぐばかりの五線譜が射貫く
ひとつあわせのカルタ、破れにくい腐敗臭に流れ星をあてる、

菫色を広げた 地平線の証。戸口はしまり 小上がりに充満する 
劣情に横流された、末始終を思う。かわいた風が 触れている

ゆくさきに伽藍堂の梁の傷。炙り出した手記を培養する 母性愛
ぬらぬら 嘲笑ったような気がした。
この先の夜が、闇につまっていても。軽率さを、小舟と翳る
星になるのだと知ったかぶりをして。

やさしく包み込まれるような、魂の輝きに
見合うことはないのだろう

あれこれよ、立ちくらんだ、なおざり
堰を譲る。滂沱であった

規則正
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