薄墓詩/あらい
 
ぶ 
私の夜はただ冷たかったのだと

 萌葱色の循環を追って、
黄昏の紳士たちとともに
 その?に留まっていた 
 幻惑の
        蝶は、
 無事に羽化したようで

浪人は病葉に語りかけ、悠々と 沙羅を浸した。
自由になった燐光は点々と消え 季節は移りゆく
どうせ崩れてしまう道端の雪の花をこの掌に

捕ま
 えた
  まま

それでは 
あなたはどこからきたのか

というところで 
「はっとしたのだ。」と 
、目が醒める
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