7人の小人たち/宮前のん
 
います。
一生懸命やって何か得られても、結果として別のリスクを背負うこともある、と知ること。
それはたとえば、競争をすれば一番の子も最後の子もいる。劇をやれば主役の子も裏方もいる。
色々な家庭があるから運動会を見にきてもらえない子もいる。
そしてそうなるのは、自分かもしれない。
そういうことを知るのと同じ意味を持つのだと思います。
現実を知った上で、そういうリスクといかに共存していくのか。
子供たちにはそういう事を学ばせるべきだと思います。
もちろんそれは簡単じゃないとは思います。ですが白雪姫のアニメ中の7人の小人たちは、
別に低身長を卑下することなく、おそらくは淡々と受け入れて、陽気で親切で勇敢で気さくで、
本当に人生を楽しむ名人のように思いました、不自由だけど不幸ではない。
本当に子供たちに教えるべきことは、そういう部分なんじゃないか。
白雪姫を見るたびに私は、そう思わずにはいられないのです。


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