余瀝接吻/あらい
 
誕生する

後ろから産声を囃す花火は刹那
プレーヤーは懸命に蛆と涌く、昏々とした脆弱とを
塗り合わせた、ときに、時雨降る。にも関わらず

これは
いつの秘密
軒先の飴玉は、誘惑。
柳は緑、花は紅なのか
たよりなく転じる蝶々、
わくらばのつぼみは味気なく降る、

炯々は 来るべきそのひのために
鼻を擽るばかりか やむにやまれぬ、

ケセラセラを。

無駄に綻ばせ、私は 延命している。それで、
面白可笑しくみつめて、目を瞑る、それで、

それぞれの明日が来る。
戻る   Point(0)