/杏っ子
 
今日八年越しの花嫁を何年かぶりに観た。
佐藤健が、Dにそっくりだった。実際はやっぱりそこまでかっこよくはない。ただ雰囲気が似ていた。
映画の中のようにどこまでも想われることはなかったけど、たった数ヵ月かでも支えてくれる人が居たことは幸せだった。
今は恋人なんて居ないのが当たり前で
その中で何とか生きていくしかない。
私は頑張れなかったし、
頑張れない相性だったから、何も取り戻せはしないし取り戻すべき事柄さえ始めから存在していなかったように思う。
ただ、その数ヶ月の奇跡に私はその後何年もすがって生きてみたけど、
やっぱりその日々も取り戻すことはできない。
もう未練さえもないから、佐藤健に投影する美化した思い出をその間味わっていたまでだ。

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