瓶ラムネ/
愛心
古びた駄菓子屋の店先で
季節外れのラムネが数本 冷やされていたので
一本買って その場で飲んだ
こぽ ぷしゅわ
と 栓を落とすと
かろん
と 転がった
そういえばびいどろ玉というんだっけね
ガラス瓶の向こうで 老いた朝顔が項垂れている
まだ こんなにも陽射しは暑いのに
水着も浴衣も着ることなく
夏が終わる
飲みほしたラムネは
昔と代わらない味だった
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